ライターのひろたです。冬の寒い朝、車の窓ガラスが凍っていてすぐに車を出せない!なんてことはありませんか?
忙しい朝の時間に煩わされるのはストレスですよね…。
窓ガラスが凍る原因と対策を知って、冬の朝を快適に乗り越えましょう!
目次
車の窓ガラスはどうして凍結するのか?
原因は「放射冷却」
そもそも、どうして冬になると車の窓ガラスが凍るのでしょうか。また、たまに凍らない日もあるのはどうして?
それは、「放射冷却」が原因です。
冬は、日中はぽかぽかしていたのに夜間はぐっと冷え込む日が増えますよね。
昼間は太陽の熱を受けて気温が上がり、地面は温かくなります。そして夜になるとこの熱が大気中に向かって放出されます。
よく晴れた日は大気中の水蒸気が少なくなり、夜は地面の熱がそのまま放出されることで地面と大気の温度差が激しくなります。
これが放射冷却の仕組みです。
冬の朝に車の窓ガラスが凍るのは、放射冷却によって夜の間に大気に含まれる水分が一気に冷やされ、それが細かな霜となって降り注ぐのが原因。
逆に、曇りの日や風が強いときは、大気中の水蒸気が増えるので温かさが保たれたままになるので放射冷却は弱まります。
窓ガラスが凍らない日があるのは、夜間でも地面と大気の温度差があまり激しくないからなのですね。ガラスに張り付いた霜は氷となり、朝のまだ太陽が登って間もないころの気温ではまったく溶けません。
では、すぐに車を使いたいのに、どう対処すれば良いのでしょうか?
フロントガラスが凍った場合の対処法はどうすれば良いの?
エアコンの「デフロスター」を使う
どの車のエアコンにも、必ずフロントガラスへエアコンを送る「デフロスター」があります。扇形のマークのアレですね。
エンジンをかけたら、エアコンをつけて風量を大きくし、デフロスターを作動させます。これで車内から温度を上げ、窓ガラスの氷を溶かすことができます。
ポイントは、エンジン始動してエアコンが冷たい状態からデフロスターをONにすること!いきなり熱いエアコンを凍ったガラス面に吹きかけてしまうと、温度差でガラスにヒビが入ったりとダメージを与えるので良くありません。
また、合わせてリアガラスの電熱線に熱送る「デフォッガー」(四角形マークのアレ)もONにすると後ろのガラスの氷結・曇りも溶けるので効果的!
出勤する頃には氷も溶けてエンジンも暖まり、快適に出発できますよ。
「スクレイパー」なら窓ガラスを傷つけない
平たい面で窓ガラスの氷を削り落とすのがスクレイパーです。
「そんなもの使って大丈夫なの?」と思うかもしれませんが、プラスチック製のものならガラスに傷が付くことはないので安心。
スクレイパーは、持ち運びができるので車に積んでおけば外出先で使えるのもメリットですね。
あまりサイズが小さいものだとフロントガラスのすべての氷を落とすのに時間がかかるので、ある程度大きめのものを選びましょう。
スプレータイプの融氷剤なら手軽に使える
時間がないときは、融氷剤を使うのもおすすめです。
市販されている融氷剤は、アルコールなどを含む特殊な水を窓ガラスに吹きかけるだけで氷を溶かしてくれるもの。スプレータイプなら車に常備しておけるのでいつでも手軽に使えます。
スクレイパーだと体力を使ってしまう女性や高齢の方にも良いですね。
アルコール(エタノールでも可)と水を2:1の分量で混ぜてスプレー容器に入れれば、自分でも融氷剤も作れますよ。
車の窓ガラスが凍っているときにこれはNG!
熱湯は厳禁!
凍った状態を見るとお湯をかけたくなりますが、これは絶対に止めましょう。
耐熱ではないガラスのコップにお湯を入れると割れることがありますが、車の窓ガラスも同じです。
ガラスは急激な温度の変化に弱く、氷が張り付いている上に熱湯をかけると割れる危険があります。もし細かい傷でもあれば、そこから亀裂が入ることも……。
また、気温が低い中で窓ガラスにお湯をかけると、水蒸気が発生してそれがまた凍結を起こします。せっかく溶けたと思ったのに、また新しい氷ができるなんて面倒ですよね。
凍った窓ガラスにかけるなら、お風呂の残り湯や水道水でも十分です。量が少ないとやはりまた氷が出来てしまうので、バケツやホースでじゃんじゃんかけましょう。
ワイパーは氷が溶け始めてから!
時間がないときなど、デフロスターを作動させてすぐワイパーを動かそうとしますが、これも止めましょう。
普通のワイパーは、本来雨が降ったときにフロントガラスの視界をクリアにするために使います。氷は固く、その上を走らせても効果がないばかりかワイパーを傷つける可能性が高いので、使うのは氷が溶け始めてから。
水分が増えると氷は固まったままでも動きやすくなるので、ある程度溶けた段階でワイパーを作動するのが正しい使い方です。
車の窓ガラスが凍らないためには?
車にカバーをかける
氷を溶かす方法はわかったけど、そもそも車の窓ガラスが凍るのを防ぎたい。
そんなときは、フロントガラスにカバーをかけましょう。
サンシェード型のものなら、フロントガラスにかけるだけで済むので手軽です。端をドアに挟めば風で飛ばされる心配もありません。
フロントガラスだけでなく、リアガラスやサイドミラーもカバーできるものが市販されているので、車に合ったものを選びたいですね。
ガラスコーティング剤は凍結防止にもなる
フロントガラスの油膜を防いだり、雨が降ったときに水滴を弾く撥水機能を持つのがガラスコーティング剤ですが、実は凍結防止にも効果があります。
そのままだと霜が根を張るフロントガラスも、コーティング層のおかげで水分が付きにくくなり、もし氷が張っても簡単に落とせます。
効果を長持ちさせるポイントは、塗布する前にしっかりガラスを磨き上げることと、塗り込んだあとは完全に拭き取ること。コーティング剤が残ったままだと、ガラスが白くなるだけでなくワイパーを傷める原因にもなるので気をつけましょう。
まとめ
車の窓ガラスが凍る原因と対策についてまとめましたが、以下がポイントです。
- 車の窓ガラスが凍るのは「放射冷却」が原因
- 凍ったらデフロスターで暖機運転する
- スクレイパーや融氷剤も効果がある
- 熱湯をかけるのはNG!
- カバーやガラスコーティング剤で凍結を防ぐ
何かと忙しい朝の時間、車に時間を取られるのは避けたいですよね。
スクレイパーや融氷剤など、あらかじめ備えておけば便利なグッズもあるので、使いやすいものを選びましょう。
肝心なのは、時間に余裕を持って動くこと。暖機運転も10分は続けないと氷が溶けません。
慌てることのないように、しっかり対策を考えましょう!
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